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電流による発熱のメカニズム

私たちはこの避けられない「熱」とどう向き合い、いかに制御するか。

そこを設計の原点としています。本ページでは、コイル設計の成否を分ける

「発熱と断面積」の基礎理論を解説します。

発熱原理.png

1. 基となる「ジュール熱」の式

電線に電流が流れると、導体の抵抗によって

電気エネルギーの一部が熱エネルギーに

変換されます。これが「ジュール熱」です。

  • P:発熱量(消費電力) [W]

  • I:電流 [A]

  • R:導体の抵抗 [Ω]

​​P=I²・R [W]

【ポイント】

発熱量は電流の「2乗」に比例します。

つまり、電流が2倍になれば発熱量は4倍になり、

設計上のリスクは急激に増大します。

2. 導体抵抗と断面の関係

次に、抵抗Rが何によって決まるかを見てみます。

  • ρ(ロー):導体の抵抗率           (銅の場合は約 1.72 \times 10⁻⁸) [Ω・m]

  • L:電線の長さ [m]

  • A:電線の断面積 [m²]

R=ρ(L/A) [Ω]

【ポイント】

抵抗 R は断面積 A に「反比例」します。

電線を太く(断面積を大きく)すればするほど、

抵抗は小さくなります。

3. 電流・断面積・発熱を
とめた合成式

左記の2つの式を組み合わせると、

発熱量Pと断面積Aの関係が

明確になります。

P=I²・ρ(L/A) [W]

この式から、以下のエンジニアリング上のルールが導き出されます。

  1. 断面積 A を2倍にすれば、発熱Pは半分になる。

  2. 電流 I を2倍にするなら、発熱を維持するため   断面積 A は4倍必要になる。

コイルの場合、単なる直線距離の電線と異なり、「熱がこもる(放熱しにくい)」という制約があります。

そのため、計算上の発熱量だけでなく、「構造による放熱性」を組み合わせて考えることが、

ダウンサイジング成功の鍵となります。

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